それでは簡単に、本日の京都創生推進フォーラム設立に至ります経過につきまして、説明させていただきます。
まず京都市が、京都創生の取組を始めたきっかけでございますが、平成14年6月に、日本建築学会の「京都の都市景観特別研究委員会」から「京都の都市景観の再生に関する提言」が、そして、平成14年7月に、京都経済同友会の「都市活性化委員会」から「京都の都市再生推進に向けての緊急提言」が、京都市に提示されました。
これら2つの提言は、共に京都の持つ歴史的文化的な価値を国家的課題として守り活かすべきであるという内容のものでございました。
これを受けて京都市では、梅原猛国際日本文化研究センター顧問を座長として、「京都創生懇談会」を設置し、平成15年6月17日に「国家戦略としての京都創生」の提言をいただきました。
そして、京都市では、直ちに桝本京都市長を先頭に、国家戦略として京都創生に取り組むよう、国に積極的な働き掛けを行うとともに、冊子の発行やシンポジウムなど様々な活動を展開して参りました。
また、平成15年10月には、これらの動きに賛同して、京都創生の実現を応援するために、全国の有識者からなる組織として、京都創生百人委員会も設立されました。
一方、これらの運動を進める中で、各方面から、担い手である京都市民に、もっと理解の輪を広げて行かなければならないという声が出て参りました。
そこで、京都市民の皆様と一緒に、京都創生について考えるため、昨年10月14日に祇園甲部歌舞練場で、京都創生推進フォーラム「世界における京都〜京都に見る日本的感性」を実施することとなりました。
フォーラムを実施するに当たっては、オール京都での推進を、ということで、本日発起人として名を連ねていただいている、京都商工会議所、京都経済同友会、京都新聞社、大学コンソーシアム京都、京都市観光協会、京都市芸術文化協会などの諸団体、これに顧問参加としての京都創生百人委員会を加えたメンバーで実行委員会を結成し、検討を行いました。
この検討の中で、京都創生の実現のためには、自主的かつ積極的に京都創生に取り組む市民や市民団体が活発に活動することができるよう、何らかの組織を設けて、その力を結集していく必要があることが、共通の認識となって参りました。
そしてこの共通認識を受けて、10月14日に、祇園甲部歌舞練場で開催した京都創生推進フォーラムの当日に、パネリストの一人であった京都商工会議所の村田会頭より、自主的に京都創生に取り組む組織の設立が提起され、フォーラムに出席した市民の皆様からも、多くの賛同の声が寄せられました。
そのため、このフォーラムの後、実行委員会のメンバーが中心となって、途中からは、京都府、平安建都千二百年記念協会、京都市景観・まちづくりセンターにも加わっていただいて、京都創生推進フォーラムの設立に向けた検討・準備を行ってまいりました。
そして、この5月に設立準備会を開催し、本日お集まりの皆様に呼び掛けを行い、本日の設立を迎えることができました。以上が経過でございます。
では、続いて「京都創生推進フォーラム規約(案)」について、御説明致します。お手元の資料を御覧ください。
本規約案は、5月に開催した設立準備会で取りまとめたものです。参加の呼び掛けの際に同封致しましたので、既にお読みいただいていると存じますので簡単に御説明致します。
まず、第1条がフォーラムの目的です。
即ち、「京都創生推進フォーラムは、山紫水明の自然景観や歴史が香る美しい町並み、長年にわたり磨きぬかれた奥深い文化に恵まれた京都を、我が国の歴史文化の象徴として保全・再生・創造し、未来へ、そして世界へ発信することを目指す「京都創生」の取組に賛同する団体、企業、市民が集い、その実現に向けて、自らが積極的に取り組み、相互に協力し、活動の輪を広げることで、京都から、広く国内外に京都創生の気運を高めていくことを目的とする。」です。
以下、第2条がフォーラムの構成で、本組織は、団体、企業及び個人で構成されます。
第3条が会員の役割で、自ら積極的に活動を行っていただきます。
第4条にございますように、本フォーラムには、会務を総理する代表及び代表を補佐する副代表をおきます。
第5条にございますように、フォーラムの事業遂行に必要な事項について調整を行うために、運営委員会を置きます。また、本フォーラムには、顧問及びアドバイザーを置くことができます。
第9条が総会で、毎年1回開催致します。
以上が規約案でございますが、本日、皆様に御承認を賜り、規約としていきたいと考えております。簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。
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